感染性胃腸炎

感染性胃腸炎とは

細菌やウィルス、寄生虫などが原因となって胃や腸を荒らしてしまう病気の総称です。

細菌性胃腸炎

感染した細菌によって有効な抗生物質が違います。ただし便の培養結果を待っていたのでは時間がかかるので基本、おおよその狙いをつけ抗生剤の点滴もしくは内服を指示します。また炎症や脱水が強い場合は腸内の安静が必要なため、入院のうえ禁食+点滴治療が必要になることもあります。

①腸炎ビブリオ菌

刺身や寿司など生の海産物の食中毒として夏場に多く報告されていましたが、最近では冷蔵技術の発達により減少しています。
潜伏期:12時間前後

②サルモネラ菌

卵、食肉(鶏、豚、牛)、すっぽん、ウナギなど自然界に広く生息する菌で食品の加工の際に菌が付着してしまい弁当などで消費者の口の中に入ってしまい感染します。
潜伏期:12~48時間

③黄色ブドウ球菌

健康なヒトでも20~30%保菌している広く生息する菌ですが、食品を加工する際に付着した菌が増殖し、熱や乾燥でにも強い「エントロトキシン」という毒素が消費者の口の中に入ってしまい感染します。
潜伏期:30分~6時間

④カンピロバクター

主に汚染された鶏肉の摂取です。卵の殻にも付着していることがあり注意が必要です。中には増悪すると神経系の感染しギランバレー症候群という怖い病気に発展し呼吸ができなくなることもあります。
潜伏期:5~7日

⑤病原性大腸菌

通常の大腸菌に病原性はありませんが、大腸菌の中にも病原性があるものがあります。

⑥腸管侵入性大腸菌(EIEC)

赤痢のような血便伴う。
潜伏期:1~5日

腸管病原性大腸菌(EPEC) サルモネラと似た症状。
潜伏期:12~72時間
毒素原性大腸菌(ETEC) エンテロトキシンによるコレラのような激しい下痢。
潜伏期:12~72時間
腸管出血性大腸菌(EHEC) ベロ毒素による出血性腸炎。
潜伏期:4~8日
腸管集合性大腸菌(EAggEC) 腸の細胞に付着しエンテロトキシン産生。
潜伏期:1~5日

⑦ボツリヌス菌

保存食品、発酵食品に産生された毒素が増殖し消費者の口の中に入ってしまい感染します。
潜伏期:8~36時間

⑧コレラ菌

汚染された水や食物からの経口摂取が原因。重症の際の下痢は“米のとぎ汁様”と表現され大量の下痢から死に至ることもある。日本国内での報告はまれですが、流行する地域での感染後帰国で発症があります。
潜伏期:24~48時間

⑨ノロウィルス

秋から春にかけて流行。ウィルスが付着した物品や飲食物からの口から感染のほか、感染力が強く飛沫感染や感染者の吐物、排せつ物を介しても感染しますので適切な感染対策が必要です。
当院では経験豊富な内視鏡や胃腸科診療を専門とした医師が胃カメラ・大腸カメラ検査を施行し、腹部超音波検査、精度(解像度)の高いCT検査、MRI機器を備えています。また、泌尿器科、婦人科も併設しており他臓器の除外診断の検査も当院で完結することができますのでお気軽にご相談ください。
検査の際に病変を見つけたら、その場で組織を採って詳しく調べ(生検)たり、出血箇所の止血をしたり、腸内の安静を計るための入院設備も整えられています。
早期に発見し、早期に治療することができれば、体への負担が少ない治療で症状の改善を期待できます。