手術室にて

肛門の手術をやることになったら
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寺田 俊明 Toshiaki Terada

寺田 俊明Toshiaki Terada

  • 理事長
  • 院長
  • 大腸肛門病センター長

寺田病院HP:
https://terada-hospital.or.jp/

入室手術室に点滴をしながら、病棟の看護師さんと一緒に入室します。
本人確認したらまず麻酔ですね。

『局所麻酔』は手術をする体位そのままです。
『腰椎麻酔』は右下横向きになります。
『全身麻酔』はあおむけです。

『局所麻酔』や『腰椎麻酔』は手術を担当する医師が施行することが多いです。
『全身麻酔』は安全に麻酔をかけるため麻酔科の担当医師が通常施行します。
麻酔科医は通常、麻酔をかける前に者さんを診察するので、麻酔に関しての不安や疑問があったら聞いておきましょう。

全身麻酔よく、手術中に眠る麻酔を『全身麻酔』と勘違いされている方がいますが、『全身麻酔』は麻酔薬を投入して意識を喪失させ、痛みを感じないようにし、筋肉の働きを弱め(弛緩)てだらーんとさせる方法です。
眠る麻酔は『静脈内に安定剤や鎮静に使用するための薬を少量投与』して眠った状態にさせることです。
『局所麻酔』や『腰椎麻酔』では眠らないので、『手術中に寝てたーい』『手術が怖い』という方は、あらかじめ手術室の看護師に申し出ておけば点滴からお薬を注入(静脈麻酔)して『寝ている間に手術』が終わってしまうこともあります。
(完全に寝てしまうかどうかは個人差ありますけど・・・・)
ただし、『日帰り外来手術』の場合は帰りにふらふらして危ないので、病院内の回復室で十分休養してからの帰宅が望ましいです。

腰椎麻酔『腰椎麻酔』では下半身の筋肉を弛緩させ、痛みもなくなる麻酔です。効いている時間は約4時間程です。肛門科の手術時間は通常、30分程度で、長い手術でも2時間はかかりませんから、十分麻酔の効いた中で手術が終了します。麻酔方法も簡単で、背骨の部分に細い針を刺して麻酔薬を注入します。
筋肉の弛緩も十分得られるので、手術する側もやりやすいので肛門科の手術には最も適した麻酔方法と言えます。しかし、手術後はしばらく自分では立てません。麻酔が切れても転倒のリスクがあるので基本1日ベットの上で安静が必要です。
また、麻酔薬を注入した穴から液が漏れ、脳圧が低下し、激しい頭痛や吐き気が起こることがあります。 発生頻度は70~80人に1人程度で、特別な治療をしなくても3,4日程度で治まります。術後はなるべく安静にして、急に頭を動かさないことや、水分を十分にとることです。

『局所麻酔』では基本筋肉の弛緩は得られないので、肛門の奥までの手術はできません。歯医者さんで使う麻酔と同じです。麻酔としてはごくごく軽い麻酔もので患者さんに対する負担の少ない麻酔ですから、外来で簡単に切除する手術に向いています。

麻酔が効いたら『うつ伏せ』になり手術開始です。
腰が少し折れた格好で『ジャックナイフ体位』といいます。

ジャックナイフ体位

手術